監修者の伊藤さんへクレジットカードに関するインタビューを実施!
CFPの資格を持つ監修者の伊藤亮太さんにクレジットカードに関するインタビューを実施しました。
専門家ならではのコメントをいただけたので、気になる方はぜひ参考にしてみてください。
監修者:伊藤 亮太さん SNS:X |
年会費無料クレジットカードについて
ーー属性別におすすめな年会費無料クレジットカードを教えていただきたいです。
女性
普段使いで気軽に使えるクレジットカードが良いのではないでしょうか。例えば、エポスカード。マルイでのショッピング割引などが適用されます。
または還元率の高い1%以上のクレジットカードを選び、ポイントをゲットしていくといった視点でも良いかもしれません。
学生
楽天などのショッピングで利用したいのであれば、還元率が1%以上である楽天カードが良いのではないでしょうか。
コンビニの利用が多い方は、ポイントが高くもらえる三井住友カード(NL)が良いでしょう。
学生の間に海外旅行を楽しみたいということであれば、海外旅行傷害保険が自動付帯される学生専用ライフカード、マイルが貯まるJALカードnavi(学生専用)なども良いかもしれません。目的に応じて選択することが大切です。
法人
法人の年会費無料のクレジットカードは、還元率が0.5%のものが多いです。
オンラインで簡単に申し込み可能です。ポイントUPモールを利用すれば、ポイント還元率が最大9.5%もあがることもあります。
この他、NTTファイナンスBizカードも良いです。個人事業主でも作成できます。還元率が1.0%であり、ショッピング補償保険が年間で100万円分ついている点も魅力的です。
マイラー
マイラーの基本は、JALカードとANAカードです。ただし、それぞれ乗る飛行機会社が決まっている場合はというのが前提となります。
私の場合は両方とも保有しています。
なお、それぞれのカードには様々な種類があります。例えば、普段使いで陸マイラーとしても活用したい場合には、JALカードSuica(初年度無料)などを利用して飛行機だけではなく、電車やバスなどでもマイルを貯めていくと良いでしょう。
ステータスが高いクレジットカードに関して
ステータスの高いクレジットカードはどんな人におすすめでしょうか?どんな人が持っていると、よりメリットを感じやすいでしょうか?
年収の高いハイクラスの方々。また、ステータスカードを持つことで自信をつけたい人。そして、飲食や旅行、ホテルなどを選ぶ際にコンシェルジュを活用してより良いサービスを受けたい方などに向いています。
年に何回も活用する、高額な買い物をステータスカードで買いたいといった場合に特にメリットを感じやすいといえるのではないでしょうか。
通常のクレジットカードでは限度額が少なくて高額商品に利用できない場合があっても、ステータスカードでは気にせず買い物ができるため、基本的に現金を持ち歩かず安心してショッピングを楽しめます。
クレジットカードの利用実績を作るおすすめの方法はありますでしょうか?
まず、そのハイステータスなクレジットカードにおける一般カードやゴールドカードで実績を作ること。その実績をつくるときに、高額商品や定期的な支払いとなるものはすべてそのクレジットカードで支払いを行うこと。こうすることで実績を着実に作っていきます。
クレジットカードを1枚又は2枚程度に枚数を絞り利用していきます。そうすると、インビテーションを受けることで、ハイステータスなクレジットカードを作成することができる可能性が高まります。
ブラックカードについて
ぜひ活用して欲しい、もしくは利用して良かったと思うブラックカードの特典はありますでしょうか?
ラグジュアリーカードのブラックカードで言えることは、まずは還元率です。
1.25%のポイント還元を使って、アマゾンで利用できるようにすると、アマゾンでの買い物時に無料でいろいろな物が買えるようになります。100万円の買い物で12,500円分アマゾンの買い物が無料になると思えば、かなり良いと思います。
ラウンジアワーでは、高級ホテルや会員制のラウンジを気軽に利用することができます。あとは国立美術館を無料で鑑賞できるといったサービスがお得です。こうしたサービスに魅力を感じる方は是非活用していただきたいです。
もしブラックカードの招待を待つ場合、どのくらいの利用実績を作れば届きますでしょうか?
どのブラックカードかによっても異なります。
例えば、楽天カードのブラックカードのインビテーションが届いた方の中には、楽天トラベルをもとに高級旅館を継続して利用している方、楽天証券での投資部分でクレジットカードを利用している方などもいるようです。
もちろんそれだけが理由ではないと思いますが、カード会社またはそのグループにとって上得意様と言える方にインビテーションが届くといえるでしょう。
JALカード・ANAカードについて
ーー特典航空券は、どの時期に交換するのが最もお得でしょうか?
特典航空券に必要となるマイルは、シーズンによって異なります。一番マイルが少なくて済むのがローシーズンです。
例えば、ANAの場合、2025年では1/9~2/28、4/3~4/23、12/1~12/24がローシーズンとなっています。この時期に特典航空券にマイルを交換すればお得といえます。
また、飛行機会社によっては、特典航空券のマイルを減額して乗れるキャンペーンを行う場合があります。こうしたキャンペーンをうまく活用するとお得に飛行機に乗ることができるでしょう。
ーーJALカードとANAカードの違いは何でしょうか?
そもそも飛行機会社によって飛んでいる場所が異なっている場合があります。そのため、良く乗る便がANA、JALのいずれかでまずはカードを決めるべきです。
そのうえで、以下の違いを知っておきましょう。
まず、ANAの方が多くの航空会社と提携しています。そのため、マイルは貯めやすいと言えます。
しかしながらゴールドカード以上で比較すると、年会費はANAの方が高くなります。アメックス・プラチナでは、JALカードは年会費が34,100円に対して、ANAカードは165,000円です。
マイルの貯め方という点では、フライトマイルはいずれも同じです。
しかしながら、ボーナスマイルはANAカードが優れており、ショッピングマイルはJALカードの方が優れています。
こうした違いを知り、どちらを持つか、または両方持つかをご検討ください。
ーーJALカードとANAカードがおすすめな人の特徴をそれぞれ教えていただきたいです。
JALカード
JALカードがおすすめな人は、年会費を低く抑えながら、ショッピングも飛行機の搭乗も楽しみたい方です。
そのため、通常のショッピングや定期的支払いが多い方は、ショッピングマイル・プレミアムに入会(年会費4,950円)すると良いでしょう。
ANAカード
一方、ANAカードはボーナスマイルが欲しい方が選ぶと良いでしょう。
毎年更新ボーナスもJALは搭乗しないと受け取れませんが、ANAはカード更新をするだけで受け取れます。
搭乗ボーナスではプラチナカードの場合、ANAカードがJALカードの2倍受け取れます。搭乗回数が多い人ほどANAカードを選んだほうがボーナスマイルという点からは良さそうです。
イオンカードセレクトについて
ーーイオンカードセレクトは、イオン系列店以外でも使いやすい特典はありますか?
WAONポイントは、イオン系列店だけで利用しなければいけないわけではなく、FamilyMartやローソンなどのコンビニでもチャージ、利用できます。
これ以外の部分では、イオン系列店での特典が多いため、イオン系列店でフル活用していくのが無難です。
ーーイオンカードセレクトと、ほかのイオンカードとの違いを教えていただきたいです。
イオンカードセレクトでは、イオン銀行のキャッシュカード機能がついています。他のイオンカードにはキャッシュカード機能はついていません。
公共料金の口座振替や給与振込口座指定によるポイント還元は、イオンカードセレクトのみの対応です。
「ビュー・スイカ」カードについて
ーー「ビュー・スイカ」カードと、ほかのSuica機能付きクレジットカードとの違いを教えていただきたいです。
「ビュー・スイカ」カードは、基本的にJR東日本グループのサービスを多く活用する人向けのカードです。一方で、ほかのSuica機能付きクレジットカードは、JR東日本以外のお店でも利用することで大きな特典が受けられるように設計されています。
ただし、定期券機能や家族カードといった仕組みはありませんので、利用目的をしっかり検討したうえで選択する必要があります。
ーー「ビュー・スイカ」カードの利用で貯まる、JRE POINTの効果的な使い方を教えていただきたいです。
通常のショッピング利用では、ポイント還元率は0.5%です。しかしながら、オートチャージ機能を設定し、JR東日本グループでのサービスを利用すれば1.5%の還元を受けることができます。
この他、新幹線や定期券の購入で利用することで5%のポイント還元、JRE MALLでの利用で3.5%のポイント還元などが得られます。こうしたポイントは、JREポイント加盟店での支払いに活用したり、Suicaにチャージして普段使いにも利用可能です。
普通列車のグリーン車利用券との交換も可能です。もちろん、ギフトカードなどの交換も可能ですが、基本的には買い物か電車利用で使うことで交通費軽減などに充てた方がよいと考えます。
監修者
育休中、フリーランス女性に向けて「社会制度」や「貯金・投資」に関するお役立ち情報を発信。
マネーコラムの執筆や記事監修も手がける。日経xwoman公式アンバサダー。著書「お金の使い方、貯め方教えて下さい」主婦の友社
東証一部上場企業で10年間サラリーマンを務める中、業務中の交通事故をきっかけに企業の福利厚生に興味を持ち、社会保障の勉強を始める。
以降ファイナンシャルプランナーとして活動し、個人・法人のお金に関する相談、北海道のテレビ番組のコメンテーター、年間毎年約100件のセミナー講師なども務める。趣味はフィットネス。健康とお金、豊かなライフスタイルを実践・発信しています。
福岡の大学を卒業後、大手インフラ業界に就職。主に、ご家庭の光熱費削減や新電力の業務に約4年ほど従事。現在は、父の会社(有限会社バード商会)を継ぎ、独立系のファイナンシャル・プランナーとして活動中。専門分野は、家計改善(光熱費の見直し)と資産形成の分野。
FPの実績は、カードローン相談、光熱費の見直し、企業型確定拠出年金の導入、日本FP協会でアシスタント相談員、執筆などを行っている。
水野総合FP事務所代表。独立系ファイナンシャルプランナーとして個別相談、執筆・監修、講師、取材協力などマルチに活動。ライフプラン、資産運用、相続・資産承継といった幅広い相談内容に対応し、全国1000名を超える方から日本FP協会に寄せられる「くらしとお金」の電話相談を1年間担当。毎月20本以上の執筆・記事監修の他、大学や事業法人で講師を務め年80回登壇。学校法人専門学校非常勤講師として「投資の授業」を毎週行う。
消費生活ジャーナリスト。1952年生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。
同大学院修士課程修了後、月刊誌記者などを経て独立。流通、情報通信、金融分野を中心に活動する。主力はクレジットカード&電子マネーの研究で、すでに30年間に渡って業界の定点観測をしている。また、クレジットカードのムックも50冊以上監修しキャッシュレスの生き字引として情報発信を続けている。
証券会社にて営業・経営企画部門、社長秘書等を行う。また、投資銀行業務にも携わる。
現在、不動産を含む資産運用と社会保障(特に年金)を主に、FP相談・執筆・講演・を行っている。東洋大学経営学部ファイナンス学科非常勤講師